「千草、お見合いしてみないか?」



優雅なティータイム。


お手伝いさんの篠塚さんが入れてくれた美味しいアールグレイの香りを
楽しみながらカップに口をつけようとしたときだった。




は?お見合い?
誰が?私が?


何も言えずにいる私に、お父さんがもう一度お見合いをしてみないか
と言った。


ちょっと待って、お見合いって私だよね?



でも私はまだ15歳だし。先週高校の入学式を終えたばかりだよ。



それにお見合いだなんて、私からかけ離れすぎた言葉で。