「あんな人、お母さんが知ったら悲しがるだけだと思うけど?」
「そうでしょうか?とても誠実で真面目そうな印象を受けましたよ。
それに男前ですし」
「もう!篠塚さん!」
「でもお嬢様もそれは思われましたでしょう?」
そりゃあ確かに普通に何も話さなければカッコいいとは思うけど。
でもあの人、意地悪だし性格最悪だし。
今日だって勝手に私の学校まで来て明日の約束を無理矢理こぎつけに来るし。
それを篠塚さんに説明するとくすくすと笑われてしまった。
「どうして笑うの?篠塚さん!」
「いえ、既に愛されていらっしゃるんですね、お嬢様は」
一体この説明のどこをどうとったら愛されるなんてなるんだろう?
篠塚さん、大丈夫かな?と本気で心配してしまう。
「ということは明日はデートに行かれるんですよね」
「ほんとは行きたくないんだけど」
「ならば私が明日の洋服を選んで差し上げますわ」
どうしてそんなに楽しそうなんだろう、篠塚さん。
それを止めることはできなくて、仕方なく
先を楽しそうに歩く篠塚さんの後に続いた。


