逃げることはどう頑張ってもできないみたい。
仕方ない、明日一日頑張ればいいんだし。
大きく息を吐いてから蓮見さんに明日行くことを伝えた。
車で家まで迎えに行くから
そう言って帰って行ってしまった。
どこまで自分勝手な人なんだろう。
「おかえりなさい、お嬢様」
家の門を開けてもらって中に入ると、
お掃除中の篠塚さんに偶然会った。
「ただいま、篠塚さん」
「先ほどまで蓮見様とご一緒だったんですね」
「見られちゃったんだ」
「蓮見様はとても素敵な方だと伺いました。
亡くなった奥様もきっと喜んでいらっしゃると思いますよ」


