腹黒王子様とお見合いした結果



そうだよ、ちゃんと会おう!


でも陸人さんは常にいろんな所を飛び回っている。

今日は日本でも、明日はどこにいるか分からない。


せめて陸人さんに近い人と連絡を取ることができたら...


そうだ!

思いついた私はすぐさま電話をかけた。


この前食事をした時こっそり連絡先を交換した相手のアドレスを引っ張りだす。

九十九さんならきっと教えてくれる。


「もしもし、お忙しい時にすみません、雪村ですが...」


電話をかけた相手はすぐに出てくれた。要件を伝えると小さく笑いながらも
陸人さんが今いる連絡先を教えてくれた。

でも明日は海外に行ってしまうそうで。日本にいるのは今日いっぱいらしい。

学校が終わってからじゃ遅い。それなら今行くしかないよね。


「あれ?千草どこ行くの?」

委員会の集まりから戻ってきた昌ちゃんが不思議そうな顔で私を見る。


「ごめん、今日はもう早退するね」

「え、ちょっと千草!?」