「そういえばさ、今度学校の近くに新しいカフェがオープンしたの知ってる?」

「あぁ、確か東京で高校生に人気のところだよね?こっちにもできるんだ」

「そうそう、それで俺、昨日クーポンもらったんだよな」

「クーポンってあんたは主婦か」



すかさずそう突っ込んだ昌ちゃんを無視して
宝生君はポケットから3枚紙を取り出した。



「これは昌の分で、こっちは雪村さんの分ね」



はいっと差し出された紙には初日オープン特別クーポンって書いてある。
不思議に思いながら見ている私に宝生君は私の手にそれを乗せた。


「今度行こうよ、三人で」

「え?」


何を言っているかよくわからなくてぼうっとしていると、
昌ちゃんがいきなり笑いだした。


「あんたと一緒なのがいやなんじゃないの?」

「がーん!雪村さんマジかよ」

「ち、違うの!」