「そうですね。社長に言われて謝罪するのは
何となく腹が立ちますが。千草さん、
その節は誤解を招くような言動をしてしまい、
大変申し訳ございませんでした。」
「あ、あのいえ私が悪いんです!」
「ですが僕が女性だと勘違いしたと社長から伺っておりました。
そしてそのあと倒れられたということも」
「あ、あのそれも違うんです!全部私の勘違いなんです」
「ですが」
「それにきちんと説明してくれなかった陸人さんにも非はあると思います」
「なるほど。それは確かにその通りですね」
「お前ら最悪なコンビだな」
すらりとした男性なのに、声は女性みたいに高い。
なんだか不思議な感じだけれど、
楽しくおしゃべりしながら食事を楽しんだ。
陸人さんのお仕事の話や私が一人でいるときに何をしているか。
友達の事とか学校の事。
それらを九十九さんは真剣に時には冗談を交えながら話してくれて、
さすは陸人さんの秘書なんだと感じたりもした。
あれ?ところで秘書って…
ふと疑問に思った私は陸人さんが席を立って
いなくなった瞬間に九十九さんに訊いてみることにした。
「あの、陸人さんの秘書って女の人じゃないんですね」


