いや、待ってよ、違うんだよ!
何勝手にそんな方向にいっちゃってるの!?



「あ、あのお父さん?あの私」


「ありがとうございます、
二人で幸せになろうって今話していたところなんですよ」



私の言葉を遮ってさわやか蓮見バージョンに戻る。
ちょっと待ってちょっと待って!



絶対に違う!そんなこと一言も言ってないじゃない!



「ねぇ、千草さん」



そんな笑顔で私を見ないで!というか結婚する話なんて
一度もしてないじゃない!


大体なんでこんな人に名前を呼ばれないといけないのよ


「あの、だから私は!」


「結婚式はウェディングドレスですかな」


「いやいや、和服も似合いそうですな」


「僕はどちらでもいいと思いますけどね」