ああ、目の前が真っ暗になってしまった。
『ヒックッ・・・暗いよぉ・・ママぁ、パパぁ』
小さい私の言葉は、きっと両親には届いてない。
誰にも、届いてない。
やがて涙も出なくなって、声も出なくなって・・隅でうずくまることしか出来なくなってしまった。
『痛い・・・』
小さな私が、呟いた。
どうしていいか分からない。
だけど、どうしてか声をかけられずにはいられなくて。
届くか分からないのに、小さな私に声をかけた。
『傷が、痛むの?』
そう聞けば、頭を横に振る小さな私。
『どこが、痛いの?』
胸の真ん中をぎゅって手で握った小さな私。
『ここが、痛いの・・・』
思わず、抱きしめてしまいそうになった。
だけど、それは出来なかった。
自分で自分を抱きしめたところで、きっとその痛みは取り除いてあげられない。