一体学校で何があった?
イジメられてるのか?
俺には言いたくないこと?
聞きたいことはたくさんあるんだ。
だけど今の紗絵を問い詰める気にもなれなくて、本当に言いたい言葉を飲み込んだ。
「今日は家に帰れないってさ」
「・・・コウくんは帰っちゃうの?」
「んー。さすがに泊まれないからな」
「そっか・・・」
俺だってついててやりたいけど。
そうもいかないわけで。
そんな寂しそうな顔しないでほしい・・・。
帰りたくなくなる。
「コウくん、ぎゅうしたい・・・」
いつもはあんまり甘えない紗絵も、心細いのか甘えモードだ。
かわいい。
けど、元気がなくて甘えたっていうのが複雑な気持ちにさせる。
早く元気になってくれ。
「ん、点滴してるから軽くだぞ」
点滴の管に気を付けつつ、紗絵のことを抱きしめた。
体温も下がってるみたいで安心。
いつもより怠いくせに、いつもより力の強い紗絵。
紗絵が今、何を考えてるのか・・・教えてほしい。
あぁ~・・こんな紗絵を置いて帰れって方が拷問だな、これ。


