「おいっ!?紗絵!?」
俺に抱き着いていたはずの紗絵の腕が力なく落ちていった。
意識が朦朧としてんだろう・・。
よく見れば着ていた体操着は汗で濡れているし、体がかなり熱い。
こんな密閉されたボックスの中にどんだけ閉じ込められてたんだよ。
今の時期、換気もされてない教室は気温がかなり高い。
そのうえプラスチック製のボックスに閉じ込められたら・・・。
呼吸だって苦しかったに決まってんだ、暑かったに決まってんだ。
あいつら、許さねぇ。
「さ、佐伯どうしたんだよ!」
「・・・意識が薄いな。救急車呼ぶか・・。近藤、先生に伝えてきてくれ」
とりあえず、風通りにありそうな涼しい場所に移動しないと。
汗びっしょりの紗絵を抱き上げた。
「だ、め・・・。親、呼ばれちゃう・・・」
紗絵が苦しそうに、俺の服を掴んでそう言った。
紗絵・・・。
「けど、紗絵」
「おねが・・い・・・」
本当なら今すぐ救急車呼ぶべきだ。
だけど、紗絵はそれを望まない。
親に連絡がいくことを嫌がってる・・・。
「分かった。・・俺が病院に連れてくから、安心しろ」
「あ、りがと・・」
俺がそう言えば、紗絵は安心したように目を閉じた。
「タクシーで病院つれてく。今日は助かった、ありがとな・・」
「俺は何も出来なかった・・・。あ、ちょっとだけ待っててください」
近藤が廊下へダッシュしていった。
その間にタクシー呼んでおこう。
汗も拭いてやんねぇと・・・。


