「佐伯に何したんだよ!!」
「あ、あたしらは何も・・・」
感情的になって女の子の肩を揺らす近藤。
そうしたかと思ったら近藤は女の子から手を離して拳を握りなおした。
殴ろうとしているのか?
・・・ダメだよ近藤。
それじゃ紗絵は救えねーもん。
「近藤、まて。気持ちは俺も一緒だけど、紗絵が最優先だ。・・・で、紗絵はどこにいるのかな?この期に及んで知らないなんて言わないよな?」
「し、視聴覚室です・・・」
「そう。・・・近藤、案内して」
どうやら旧校舎の視聴覚室にいるらしい。
「浅井、鈴村・・お前らそこ動くんじゃねぇぞ」
近藤は女の子たちにそう言って俺を案内してくれた。
浅井に鈴村ね・・。
お前らをどうしてくれようか。
高校生にもなって同級生閉じ込めるとか正気かよ。
「ここですね・・」
どうやら鍵はかけられていないようで、すぐに入ることが出来た。
けど、鍵をかけないでどうやって閉じ込めたんだ・・・?
中に入ればいかにも出そうな感じの雰囲気。
ずっと使われていなかった旧校舎のせいか、真っ暗でカビ臭い。
視聴覚室だけあって、外の光は遮断されてるし。
「佐伯・・いないのか?」
中を見渡しても紗絵は見当たらない。
・・どういうことだ?
「紗絵!いるのか?」
ガタッ
俺が叫んだ瞬間聞こえた物音。
「紗絵なのか!?」
ガタガタッ
「そこにいるんだな!?」
どういうわけか紗絵の声は聞こえなくて、とにかく物音のする教室の隅に近寄って行った。


