「くっそ・・いねぇ・・・」
とにかく学校内を探したけど、紗絵の姿はどこにもなくて。
後は、旧校舎の方か・・?
とにかくそっちも見ないと・・・。
「あの子らの持ってるバッグって・・」
人気のない旧校舎に向かってる女の子二人組。
そのうちの一人が見覚えのある革バッグを持っている。
俺が紗絵に買ったやつだ。
お揃いのキーホルダーまでついてるし、間違いない。
「ねぇ、君たち」
「へ!?あ、あたし?」
振り向いた女の子は少しギャルっぽい・・・。
「そう、そのバッグどうしたのかな?」
「こ、これはあたしのですけど・・・」
紗絵のバッグを胸に抱きしめる女の子。
そうくるか。
「・・ふーん。ねぇ、そのバッグは俺が彼女に買ってあげたものなんだけど」
「は!?佐伯の彼氏・・!?」
「ちょ、雪なに言ってんのよ!!」
「あっ・・」
言ってしまったみたいな顔をしている雪と言われた女の子。
「・・・紗絵をどこにやった。すぐに言うならこっちも手荒なマネはしないよ?」
「それはっ・・・」
「言えって言ってるのが分かんねぇのかよ!!・・・大人をナメんじゃねぇぞ」
紗絵のバッグに手を伸ばす。
「ひっ・・・」
女の子が怯えてるのが分かるけど、そんなんで許すわけねぇだろうが。
「兄さん!!!」
紗絵のバッグを奪い返すと、後ろから近藤の声が聞こえた。
「佐伯いたんですか!?・・・ってお前ら・・・」
「近藤くん・・あたしら、あの・・・」
「佐伯のバッグ・・・さっきまで教室にあったのに、なんでここにあんの?」
女の子を睨み付ける近藤。
・・・本気で心配していてくれたんだな。


