君の全てを誰よりも愛そう





「紗絵!!」



幸いにも信号が赤のところで紗絵が止まっていてすぐに追いつくことが出来た。



「やだ!離して」



掴んだ腕はすぐに振り払われてしまう。


紗絵・・。



「離さない。泣いてる紗絵をほっとけって無理だろ」



もう一度紗絵の腕を掴んでこっちを向かせれば紗絵の瞳に浮かんでいる涙に気づいた。


頼むから、一人で苦しい気持ちを抱えて姿を消そうとしないでくれ。


たとえその原因が俺だとしても。


ぶつけてくれって言ったじゃんかよ・・。



「イヤなの!・・・ダメなの」

「何が?何がイヤで何がダメなの。ちゃんと言ってくれれば紗絵の涙をどうにかしてやれるかもしんねぇじゃん。言ってよ」



紗絵は・・・いつも自分一人で抱え込もうとする傾向がある。


過去の話をきいたときも、そうだった。


自分が耐えればいいんだって、自分が悪くないとしてもそうすればいいんだと思ってる。


でも違う。


俺は、解りたいんだよ。


紗絵のこと、解りたいんだ。


紗絵の気持ちも、考えも。


教えて欲しいんだよ。