君の全てを誰よりも愛そう




無事に斎藤さんを送り届けて、カフェへと戻ってきた。


斎藤さんの旦那さんは斎藤さんを見つけた瞬間抱きしめていて、気持ちを汲んでやれなくて悪かったって謝罪してた。


何も心配する必要なかったんじゃないかってくらい思い合ってる二人。


でもこんな二人ですらお互いの気持ちが見えなくなることもあるんだな。



「戻りました!って紗絵は・・事務所ですか?」



俺がカフェを出る前にはカウンターの端っこにいたはずの紗絵が見当たらない。



「あー・・。紗絵ちゃん帰ってったぞ」

「はい?どこに!?」

「さぁ、何も言ってなかったけどな・・。でもコウの家の鍵渡してあるんだろ?何かあったらコウん家行くだろ」



それもそうなんだけど・・。


さっきの紗絵がいつもと違う気がしたからちょっと心配になった。


休憩時間にダッシュで様子見に一回家帰るか・・。




「コウ!オーダー頼む」

「コウ!買い出し頼む!」

「コウ!裏方が回ってない!」



だあああああ!!


なんでこんなときに限って忙しいんだ!


一回家に帰りたかったけど休憩なんてとる暇がないくらい忙しくなってきてしまった。


紗絵・・頼むから夜中にほっつき歩かないでくれよ?


心配すぎる。