「よ、紗絵ちゃん!今日のおやつはこれだぞ~」
「わぁ、おいしそうなプリンですね」
カフェにつけば仁さんが紗絵にかまいまくる。
紗絵も仁さんには気を許してるから仲良さげな二人。
やっぱり俺的には少し面白くはない。
紗絵のこととられてる気分・・・。
「コウ、お前は掃除からな~」
「はいはい、了解です」
店内の掃除に取り掛かる。
俺も紗絵と一緒にプリン食べたい。
なんて思ってたらもうじき開店の時間が迫ってきていた。
「コウちゃん・・!」
「まだ開店前なんですけど・・って斎藤さん?」
開店前の店内に飛び込んできたのは、息を切らし涙目の斎藤さんだった。
一体なにがあったんだ?
いつもの大人の余裕がないようにみえる。
「あたし、あたし!!どうしらいいか分からないのッ」
斎藤さんが俺の胸に飛び込んできた。
とりあえず状況が把握できない俺は斎藤さんのことを受け止めて背中をさする。
「大丈夫ですか?何かあったんですね?」
「おい、コウ。事務所にお連れして。もうじき開店する時間だ」
仁さんの気づかいで俺は斎藤さんを連れて事務所にやってきた。
店の常連さんでもあり、ある意味俺のクライアントでもある。
いつもは落ち着いてて色気のあるお姉さんの斎藤さんがこんなに取り乱しているのは初めてだ。
いつも世話になってるし、何か力になれることがあるなら力になりたいけど・・。
話を聞かないことにはな。


