君の全てを誰よりも愛そう




「さーえ!このままカフェ行くぞ」



紗絵の家庭の話をきいてからもうすぐ三カ月がたとうとしている。


合鍵を渡したのになかなか遠慮して使わない紗絵。


どうしようもないときはちゃんと使ってるみたいで安心だけど。


夜ふらつかれるのは不安ってことで学校終わりの紗絵を中学付近でひろってそのままカフェか俺の家ってのが常になりつつある。


大学の方が早く終わるから紗絵を迎えに行くのは何も苦にならないしな。



「コウくん走ってきたの?」



紗絵が背伸びして俺の頭に手を伸ばす。



「髪、はねてるよ」

「さんきゅ」

「ふふ!どういたしまして」



にこって笑う紗絵の顔が本当に無邪気になってきて、俺の心がじんと温まる。


だんだんと紗絵の瞳の奥の闇が消えつつあるんじゃないかと思うんだ。


ゆっくり時間をかけて闇が無くなってしまえばいいんだ。