君の全てを誰よりも愛そう



それから俺は校門で浅井と鈴村を待ち伏せして、話をした。



「俺も悪かった、ごめん。でも俺の事好いてくれてるなら正々堂々と来てくれた方が嬉しい」

「ごめんなさい・・・」

「んじゃ、今日からは友達な!!」

「いいの・・・?」

「改心してくれんなら!」



本当は心の底から許せるわけなくて・・・。


だけど、大切な人のためにこうすることは別に苦ではない。


兄さんが教えてくれた。


大切な人の守り方。


兄さんがいない学校で、佐伯が嫌な思いをしないように。


俺は学校で佐伯を守ろうと思うんだ。


何気なく校門から見上げた自分のクラス。



「やっぱ、笑顔かわいーじゃん」



窓から顔を出している市川さん。


穏やかな笑顔で空を見上げていた。


佐伯は少し大人びていて、落ち着いているタイプの女の子。


市川さんは穏やかで、可愛らしいタイプの女の子。


こんなに良い子もなかなかいないんじゃないのかな。


佐伯のことが好きなのは変わらないけど、市川さんという存在がスッと俺の中に入り込んできたのも事実で。


俺って気が多いのか!?


いや・・・きっと市川さんは誰にだって好かれるくらい良い子だからだな。


そう思えば妙に納得出来た俺がいた。