「好きな女を特別扱いするのなんて当たり前のことだし、誰が誰を好きになろうと・・それは自由だ。普通のことなんだよ、誰かを好きになるっていうのは。紗絵のことが好きな近藤を、俺はこれっぽっち悪いだなんて思わないよ」
ざわめく俺の心に響いた、優しい声。
兄さんは俺をこれっぽっちも責めなかった。
情けないくらいに俺の目からはボロボロと涙が流れ続ける。
「これからも・・好きでいてもいいんですか・・・?」
「好きなら好きでいいんじゃねーの」
そのうえ、俺の気持ちを認めてくれた。
なんて心の広い人なんだ・・・兄さんは!!
「ありがとうございますっ!!」
ようやく頭をあげて、袖で顔中の水分をふき取った。
「近藤・・・一つ、言ってないことがある」
神妙な面持ちの兄さん。
「何ですか?」
「俺は、紗絵の兄さんじゃなくて・・・彼氏だ」
・・・・・え?
今、なんていった?
確かに・・・言ったよね!?
彼氏だって。
ッッッッッッ!!!!!!!!
「俺はっ!なんてことをおおお!!すいません、すいません!!」
なんて常識がねぇーんだ!!俺ってやつは!!
くそ!
失礼にもほどがあるってんだよおおおおおおおおおお!!
「な、なんで謝るんだ?」
「佐伯の彼氏に向かって佐伯のこと好きですって何回も言ってたんですよね!?俺・・・。嫌な気分にさせてしまってすいません・・・。いや、でも!あの!俺・・・佐伯のこと諦められないので・・・・!宣戦布告っす!正々堂々と戦わせてください!」
って俺ええええええ!!
ダダ漏れすぎるだろ・・・。
こんなん許されないだろ!?
生意気すぎんだろう!


