君の全てを誰よりも愛そう




そういえば・・・市川さんと話しているとき、佐伯の席から佐伯の荷物がなくなってた・・・。


佐伯本人が取りに来たのかな?


いや、その可能性は低そうだな。


何か事件に巻き込まれてるとみて間違いなさそうだよな!?


間違いであってほしいけど・・・。



「あと探してない場所ってどっかあったかな?」



結構くまなく探したけど、佐伯の姿はどこにもなかったし。


市川さんがみつけてくれるっていう可能性もなきにしもあらずだけど。



「あっ!旧校舎!」



そいや立ち入り禁止だから行ったことないけど、怪しい感じがムンムンだ!


そうと決まればダッシュあるのみ。



「・・・紗絵をどこにやった。すぐに言うならこっちも手荒なマネはしないよ?」

「それはっ・・・」

「言えって言ってるのが分かんねぇのかよ!!・・・大人をナメんじゃねぇぞ」



旧校舎の階段を上っていると、二階の奥の方から声が消えてきた。


この声は・・・



「兄さん!!!」



そこにいたのは佐伯の兄さんと




「佐伯いたんですか!?・・・ってお前ら・・・」

「近藤くん・・あたしら、あの・・・」

「佐伯のバッグ・・・さっきまで教室にあったのに、なんでここにあんの?」



佐伯のバッグを兄さんにとられていたクラスメイトの浅井と鈴村だった。


つまり、この二人が佐伯に何かしたってことは確実なわけで。


一気に怒りが湧き上がる。



「佐伯に何したんだよ!!」

「あ、あたしらは何も・・・」



勢いで浅井の肩を揺さぶってしまった。


だって、佐伯が今苦しんでるかもしれないんだ!!


この二人が居場所を知ってるに違いないんだ!!


感情的にならずにはいられなかった。