君の全てを誰よりも愛そう




それからの俺の日課は朝練の前に花壇を眺めることになった。


今までよりもいっそう花が可愛くみえるぜ・・!



「よ!近藤~。何してんの?」



窓から体を乗り出して花壇をみつめていれば後ろから声がとんできた。



「お!野瀬か。はよ~っす」



どうやら声の主はクラスメイトで同じ部活の野瀬。



「何みてんの?」

「花だ!」

「花?ああ、花壇のことね」



何故か野瀬もこちらにやってきて一緒に身を乗り出す。



「お前意外とロマンチストなんだな。花壇なんて見ちゃって」

「・・・こんなにキレイな花を咲かせるんだから、きっと良い子なんだろうな」

「なんか言ったか、近藤」

「いーや?部活、行くぞ!」



気になって気になって仕方ない存在・・・。


部活の朝練中もなんとなく頭の片隅に佐伯の存在がチラついて・・・



「くっくっくっ!!!近藤~お前ドジすぎんだろ~!体育館の入り口で頬ぶつけてかすり傷出来てんじゃねぇか」

「それ以上言うな・・野瀬」



怪我をした。



「俺洗ってから行くから先行ってろよ~!」



野瀬を先に教室に行かせて近くの水道に頭ごとつっこんだ。


傷に染みるぞおおお!!



「タオル・・タオル・・・ってタオル教室に忘れてきちまった!!」



びっしょびしょのままじゃ教室戻れねぇじゃん!どうすんだ、俺・・・。



「どうぞ」



手にタオルの感触。


びしょびしょなせいで目を瞑っているから誰か分からないけど・・・。



「助かった、ありがとな・・・ってさ、さささささ佐伯!?」



頭と顔を拭いて礼を言おうと思ったら!!


目、目の前に佐伯がああああ!!


俺の妄想?妄想なのか?



「私、だけど・・・。大丈夫?」

「だ、だだだだ大丈夫だ!」

「そのタオル返さなくて大丈夫だから良かったら使って」



最後にニコリと笑って佐伯は去って行った。



ズッキュン



恋を自覚した瞬間。