君の全てを誰よりも愛そう





「カフェにくるの久しぶりだね」

「そうだな」



紗絵と手を繋いだまま来たのは仁さんのカフェ。


俺が働きだしてからというもの、なかなか来れていなかった。



「紗絵、いくぞ?」

「うん?」



CLOSEと書かれた札がかかっている扉を開く。



パンパーン!



「「「紗絵ちゃん、卒業おめでとう~!!」」」



開いたと同時にクラッカーの音と、祝福の声につつまれた。


実は仁さんに頼んで紗絵の卒業パーティーをしてもらった。


仁さんはノリノリで引き受けてくれたから本当に感謝。


ってか・・・装飾すごいな。


バルーンまである。



「すごい・・・」

「今日はパーティーだぞ!」

「嬉しい」



目を細めて笑った紗絵。


喜んでくれて良かった。



「紗絵ちゃん、おめでとう!」

「ありがとうございます」

「ふふ!高校生の間に本当にキレイになったわね」



紗絵にハグをしてそう言ってくれたのは斎藤さんだ。


なんだかんだで長い付き合いの斎藤さん。


紗絵にとってはお姉さんのような存在だったんじゃないかな。


一歩後ろで旦那さんも見守ってくれている。



「紗絵ちゃん、卒業おめでとう。今日は特製の特大ケーキだ!」


「ありがとうございます!!すごい~!!ゴージャスなケーキですね」



仁さんは紗絵のためにウエディングケーキにも負けないくらいの大きくて豪華なケーキを用意してくれた。


仁さんのとこでバイトしてたから紗絵に出会えたんだと思うと、仁さんは俺らの愛のキューピットだったりして?


・・・キューピットて柄じゃねぇな。



「コウも、良かったな?」



紗絵がキラキラした目でケーキを頬張っているのを見守っていれば、仁さんがそっと俺の横にやってきた。



「保護者としての役割は終わりだろ」

「ああ・・・。それはそうなんですけどね」



今までも保護者として紗絵を見守っていたのかっていうとそうじゃないかもしれない。


てか、そうじゃない。


ただただ、愛しい女の子として紗絵を見てきたんだ。