君の全てを誰よりも愛そう


紗絵は高校二年生になって、俺は就職した。


本当はずっと仁さんに憧れていて、自分の会社を持つことが夢だった。


そのためにずっと勉強してきたし、貯金もしてきた。


大学卒業と同時に起業する予定でいた。


けど、これから先の紗絵の人生を背負っていきたいと強く思うと、ちゃんと地盤をかためて社会を経験してからにしようと思えたんだ。


それに、貯金だってまだまだしねぇと。


全てがうまくいくわけじゃないだろうからな。


紗絵が不安にならないで生活を送れるようになるまでは、起業はお預け。


てなわけで広告代理店に勤務中。



「おはよ、紗絵」

「おはよ、コウくん」



いつもと同じ朝、同じベッドで目覚めておはようを言う。


うん、俺って確実に幸せだな。



「あ、朝ごはんまだなの・・・ごめんね」

「いいよ。今日はせっかくの休日だからな。たまには俺が作るよ」



平日の朝は俺が起きるとほとんど朝食が出来上がっている。


たまの休日くらい、俺がやるって。


それに・・・




「昨晩は無理させちゃったし?ゆっくり起きておいで」

「・・・もう!」

「んな可愛い顔しちゃダメだよ、紗絵さん?また食べちゃうよ?」

「・・・おじさんっぽいよ」



ぐはぁ!!


ちょっとショックなんだけど、俺。


・・・飯、作ろう。


紗絵が起きれないくらいにしちゃったのは俺だからな~。


俺は気分爽快!なんちゃって。


これも若干おじさんっぽいか・・・。