その日の放課後。




肥山君からLINEが来てることがわかった。





即携帯を開いてみると




あんたにも迷惑かけたね
ごめん





だった。




…迷惑なんかかけてない。





なんでそんな風に考えるの?





私は返事をした。




そんなことない!私は肥山君が好きだよ!




と。




するとすぐに返事が返ってきて




知ってる




ただそれだけだった。




肥山君今どこにいるんですか?





私はLINEしてみた。




答えてくれないかもだけど。




…あれから梓ちゃんも分からない。




隣のクラスを覗いても見当たらなかったし、




廊下でも一度も会ってない。




まさか、まだ屋上?




そんな予感がした。





「未苑、ちゃんとまっすぐ家帰れよ」





日高君はバスケの格好をしていた。




「分かってるよ」




「あ、それから」




「うん?」




「あの女には近づくなよ?」





あの女とはやはり、




「梓ちゃん?なんで?」





「また何するか分かんねーし」





「うーん」




「そういうお人好しなところ、辞めろよな」




ちっ!




「はーいよ」




日高君納得がいかないような顔で教室を出て行った。




ピコン




あ、肥山君からだ!





その内容は




家だよ。
心配しないしないでいいから。




だった。




なんだぁ、家か。




安心安心。




って、精神的にはどうか分かんないけど。




…梓ちゃん…、




私の足は自然と屋上に向かった。