チャラい×真面目=事件!?

「戌籏!さみ!」


「「午戸兎さん!」」



「上郡くんも。色平さんは……」


「捜査が、今の俺のやるべきことですから。」


「ということだ。」



上郡の顔つきと午戸兎の言い方から、2人の間に何かあったのだろう。


それも、良いことが。



突き詰めたところで、それは野暮。


戌籏と蠍髪は、お互いに頷くと何も言わなかった。



「状況は?」


「先に臨場した所轄によると、第一発見者は新聞配達員よ。遅刻しそうになって、近道であるこの道を通って色平さんを発見したと。」



「普段は絶対通らないって言ってました。この付近は地元住民さえも滅多に近付かない場所のようですから。上にある倉庫の持ち主の建設会社が倒産してからは無法地帯だったらしく、不審者も度々目撃され警らを強化していました。しかし、先日不審者が逮捕され警ら強化を解除したばかりだったそうです。」



「ある意味偶然が重なったな。」



それも、良い偶然と悪い偶然の両方が。