次の日
俺は寝不足でぼんやりしながら
いつものように朝練の時雨と登校した。

俺の寝不足の理由がわかったみたいで
時雨はニヤニヤしながら朝練に行った。

ガラッ

教室に入るとやっぱり辰樹がいた。

窓際に立ってるから
また俺達を見ていたんだろう。


「おはよ、明希くん。」


そう言って辰樹は優しく笑う。


「おはよ。」


俺も眠い目をこすりながら返す。

あ、そういえば…
時雨と付き合うことになったこと
辰樹に報告しないと。

告白できま大半は辰樹のおかげだもんな。


「あのさ、辰樹…」


俺は辰樹の向かい側に座る。

でも…いざとなると恥ずかしいな。

自分から言うのって照れる。


「うまくいったんだ?」

「え?!」


どう言おうか考えてると
辰樹がズバリ聞いてきた。

ていうか、なんでわかるかな?!


「時雨くん、嬉しそうな顔してたから♪」

「え…もしかして辰樹
 時雨が俺のこと好きって気付いて…?」

「んー確信は無かったけど
 なんとなくわかってたよ。」


す…すげ。

辰樹って色々人の心読むの得意だよな。


「そっかそっか!
 おめでとう明希くん♪」


辰樹はまるで自分のことみたいに
とても嬉しそうに笑って祝福してくれた。


「ありがとう。」


つられて俺もニヘッと笑ってしまう。

辰樹には何か癒しの力があるのかも…
なんて思っているうちに
教室にちらほら生徒が登校してきた。