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ボートが止まっている場所まで移動すると、運転手さんが青い顔をして待っていた。


「ただいま」


そう言う俺を見て、ギョッとしたように目を見開く。


そしてようやく気が付いた。


あれだけ血まみれの部屋にいたんだ、俺自身が血まみれになっていることだろう。


だけど、そんなこともちゃんと悠は考えていた。


俺はボートに乗り込むと、用意されていた荷物の袋を開けた。


中にはちゃんと着替えが入っていて、どれも《Bird》の服だった。


「さすが、わかってるな」


俺はそう呟き、服を着替える。


サイズもピッタリで、思わず鼻歌を歌ってしまいそうになる。