懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~

俺はそれをギュッと握りしめ、そして月奈の前に突き出したのだ。


目の前に現れたカッターナイフに月奈が一瞬目を見開いた。


さすがに予測していなかったのだろう。


俺だってそうだ。


こんな展開になるなんて考えてもいなかった。


でもこうなってしまったんだ。


こうなってしまったら、引き返す事はできないんだ。


「高嶋……?」


良の震えた声が教室に響く。


俺はゆっくりとカッターナイフの刃を出した。


カチカチと音を立てて伸びて行く凶器。


月奈の目はその切っ先に釘づけになっていた。


「なぁお前、この前見た事誰にも言わないよな?」


カッターを揺らしながら俺は月奈に言った。


「……言うわ」


月奈はまっすぐに俺を見てそう答える。