私の小さな声が聞こえたのか、こちらをみた彼は大きな目を見開く。 やっぱり、“たっくん” だ。 たっくんが私のほうに歩き出したその時、 「直先生っ!! 604号室のゆうき君、発作です!!」 急変を知らせる看護師の声。 「わかった、すぐに行くわ!」 返事をして駆け出す その日はそのまま、彼と話せなかった。