「ねぇ直、聞いた?
今日から新しい先生来るんだって!
ほら、澤村先生の後任!」
ランチタイム、病院内の食堂で高校からの友人、萌とおしゃべり。
萌は私と同じ小児科の看護師。
ふわふわとした可愛い雰囲気の萌は、かなりの情報通。
「へぇ、澤村先生ご退職されたもんね。
どんな先生なの?」
「若い男の先生みたいよ。
直が男の人に興味示すなんてめずらしいわね?」
「別にそういうわけじゃないけど・・・・・
萌はどう?健人くんと仲良くやってるの?」
萌と健人くんは高校のころから付き合っていて、今年の初めに結婚したばかり。
「幸せだよ~。
起きたら隣に愛する人がいるって、素敵よ?」
「ま〜た萌は惚気けてるの?
まったく昼間っから・・・・・」
「沙織!お疲れ様〜」
私のもう一人の友だち、沙織はこの病院で助産師として働いている。
「そういう沙織こそ、浩一くんとうまくやってるんでしょ?」
「知らないわよ、あんなやつ!
今日も朝から大ゲンカよ!私の料理に文句つけてっ!!」
沙織の彼氏、浩一くんは私と同じ医大を卒業し、外科医として働いている。
つい最近同居を始めたふたりはよくケンカをするけど、すぐに仲直りするの。
「直はいい人いないの?
直、美人だし優しいしモテるのに。」
「それに加えてお嬢様だもん。
男がほっとくわけないよね〜。」
「そんなことないわよ。
あ、ごめん私もう行くね!
またね!!」
トレーを手にとり、ふたりの元から逃げた。
