「──だけど、そいつは中二の一学期の時に自殺した」
「自殺……!?」
「部活のことでずっと悩んでいたのを後から知った俺は自分を恨むことしかできなくて。いつも一緒にいたのにそいつはいつも笑ってて。部活の悩みなんて一言も言わなかった」
「そうなんだ……」
「それから俺は知っている人が何かあったり死んだりしたらって思うとどうしようもなく怖いんだ」
「それで私のことも心配してくれたんだね」
「お節介でごめん」と困ったように笑う岡本君。
私は距離を縮めると岡本君の左手を両手でギュウッと強く握った。
「お節介なんかじゃないよ。葉山先生に襲われた時もかばってくれたり諦めるなって言ってくれたり……本当にありがとう」
「もしも一人であの場所にいたら諦めていたかもしれないから」そう続けて私は手を離すと岡本君を見上げ、それから目を細めて口端を上げてみせた。
「俺だって一人だったら諦めていたかもしれない。……それに、信じられないけどあのノイズみたいな音と声がなかったら俺達二人ともあの部屋から出られなかったかもしれないしな」
「うん……」
あの時聞こえたノイズと声は今でもはっきり覚えてる。

