忍び寄るモノ


私は弟が亡くなっていること、岡本君は八重歯があって左利き。さらに誕生日が四月四日。

それらが柴田さんと同じで、荒木先輩と安田君を含めて似た特徴を持つ人を誕生日の数字にかけて四人殺せば柴田さんが生き返ると思っているらしい。

また、お母さんが襲われたのは後ろ姿で私と間違えたから。金曜日に急いだのはその日が柴田さんの命日だったからで。

岡本君を最後にしようとしたのは似た特徴を多く持っていた男子だからと言うのが理由らしく、未だに柴田さんが戻ってくると言っているみたい。

松嶋さんがまさかと思って私と岡本君が閉じこめられていた家の持ち主を調べてくれなかったら危なかった。

あとは葉山先生が私達の両手だけを拘束して両足が自由だったことも幸いで、なぜ足を拘束しなかったのかは葉山先生本人もよく分かっていないらしく。

頼成さんは細かいところまで意識が向かないほどに精神が不安定なのかもしれないと言っていた。

そしてテレビのニュースでも放送されたけど、葉山先生の罪を問う裁判は今後精神鑑定を終えてからとなった。

共犯となった先生も葉山先生が裁判にかけられるかどうかの判断がされるまでは裁判は行われないみたい。

期末テストが終わってから今日まであっという間だったなと思っていると教室のドアを開く音が後ろからして私はゆっくり振り返る。

そこには予想していた通り待っていた岡本君がいて、彼は教室に入ってきて静かにドアを閉めた。

「遅くなってごめん」

「全然大丈夫! 怪我のほうは大丈夫?」

「ああ。包帯もとれたしわりと大丈夫」

「よかった。私も包帯とれたし捻って治りかけてた足にほとんど影響はなかったし、お互い大怪我じゃなくてよかった」