忍び寄るモノ


──休みが明けた月曜日はすごく大変だった。

家の前から学校までたくさんいるマスコミの人から逃げ回り。

学校で会うことにした奈々ちゃんと教室で会って「もう会えないかと思った」と泣いて抱きしめられ。

ひまわりちゃんからはずっと熱い視線を送られ、廊下を歩くと色んな生徒からチラチラと見られ。

幸いなのは直接話しかけて聞いてくる人があまりいないことだった。

みんなの興味は私や岡本君よりも犯人の葉山先生達に向いていて嘆く声であふれている。

何とか六時間目までを終わらせ、奈々ちゃんに先に帰ってもらった私は誰もいない教室で岡本君を待っていた。

岡本君を待っている間に私は窓際に立ち、窓の外を眺めながら事件のことを思い出していく。

昨日頼成さんから家のほうに電話がきて葉山先生がどうして私や岡本君を狙ったのか説明してくれた。

葉山先生は柴田さんと同学年でクラスは違っていたけど彼のことが好きだった。

柴田さんが亡くなっても思いは消えず、ずっと思い続けていたみたい。

先生が高校を卒業した後に両親が離婚、そして母親の旧姓の葉山になった。

その数年後、先生は母親の病死後に遺産を相続、柴田さんの両親が手離して空き家になっていた家を買い取って住み始めた。

その家の地下室が私と岡本君が閉じこめられていた部屋だった。