「安心して? あなたも岡本君もちゃあんと殺してあげるから」

葉山先生はベッドの近くまで歩くと閉められていたカーテンを勢いよく開ける。

そこにはぐったりとしたように横たわる岡本君の姿があってカッとなった私は暴れたけれど上手く動けない。

何もできない自分が悔しいよ……!

溢れてくる涙が岡本君の姿も葉山先生の姿も歪ませて見えにくくさせる。

グッと目もとに力を入れた瞬間、頭にガンッと衝撃を感じて体が前のめりに傾いていく。

痛みと冷たさと固さを感じながら、私は重くなっていくまぶたに逆らえずにただ従うしかできなかった──。