「あったあった」
机の上にあるペン立てにハサミがささっているのを見つけて右手に持つ。
まずは一カ所とハサミの刃にテープをあてて切ろうとするとハサミが上手く切れずに挟まったような状態になってしまった。
「あれ? ハサミが古いのかな?」
テープから離して顔に近づけてみてもハサミは綺麗で変だなと思う。
だけど授業が終わる前に戻らなきゃと思い、私は強引にテープを切った。
もう一カ所も同じように無理やり気味になんとかテープを切って湿布の上から貼ってハサミをペン立てに戻す。
「……まあこれくらいでいっか」
湿布を貼ってあるには変わらないしね。
靴下を履き直して椅子から立ち上がろうとしたらバタバタと誰かが走ってくる音が近づいてくる。
誰だろうと音の大きさに驚いていたら保健室のドアが勢いよく開かれた。
「折笠さん無事か……!?」
「えっ? 岡本君!?」
ドアを開けたのはなんと岡本君。しかもすごい息をきらしていてその様子にビックリする。
「岡本君もどこか痛めたの?」
「──いや、折笠さんが保健室行ったっていうから気になって」
必死そうな顔をしている岡本君にポカンとしたまま聞いてみると首を横に振ってそう返してくれた。

