「嵐の前の静けさって言葉があるし、犯人に何か考えがあるんじゃないかな?」
「考え……?」
「そう! 犯人が自分なりに決めたルールがあるとか。曜日とか時間とか天気とか」
「……お母さんが襲われた時も雨が降ってからだった。他の二人もそうだし条件の一つに雨はありそうだよね」
あとは柴田さんと似ているところがあること。
でもお母さんには同じ学年しかあてはまらないから何とも言えないし、このことは人に言わないように頼成さんから口止めされてるから教えられない。
「ワタシもそれは思う。でも生徒だけかと思ったら折笠さんのお母さんが襲われたし、軽い怪我で本当によかったね」
「うん……。明後日明明後日の土日を挟んで来週には終業式があるし何も起こらないといいけど……」
「祈るしかないよね」
私とひまわりちゃんはお互いの顔を見ながらうんうんと頷きあった。
それから私はふと前のほうの席に座っている岡本君に視線が向く。
お母さんが襲われた次の日に奈々ちゃんと岡本君に犯人が左利きで女性くらいの身長の人と伝えた。
そうしたら岡本君が急に考えこむような様子を見せたけどどうしたのか聞いても何も答えてくれなくて。
それから岡本君は私が近づこうとするとそれとなく距離をとってしまいには姿を隠してしまう。
メールを送ってみても何でもないとしか返ってこなくて私は岡本君に近づけないでいた。
奈々ちゃんにそのことを話してみるとクラスの人みんなにどことなく距離をとっているらしいと聞いてますます不思議に思う。

