忍び寄るモノ


入ってすぐの進路指導室は進学や就職に関係するパンフレットなどの資料が棚にたくさん入れられていて、先生に言えば資料を色々見ることができる。

奥にある扉を開けば二つ目の進路指導室があって私達はそこに入ってパイプ椅子に座った。

私と岡本君は横に並んで座り、警察の人はテーブルをはさんで反対側に座る。

「俺は松嶋(まつしま)で、もう一人いた女性警官は頼成(らいじょう)だ。名乗るのが遅くなってしまって悪かったな」

「いえ。あの、聞きたいことって何ですか?」

慣れない部屋に慣れない人といるのが居心地悪い。

私は早く家に帰るために切り出した。

すると松嶋さんがうーんと唸って右手で自分の顎のあたりを触る。

それを見ていたら松嶋さんが顎から手を離して両手を机の上で組んで私達の方を見てきた。

「高橋先生から君達が今起きている事件について資料室で調べ物をしていたと聞いてね。それは間違いないかな?」

「はい。今日の昼休みに私と岡本君で行きました」

「それでどんなことを調べたんだい?」

「それは──」

私は今回の事件が二十四年前の事件と繋がっているのではと考えていること、犯人が亡くなっている柴田さんなのかを考えていること。

資料室で柴田さんの写真を見つけて荒木先輩と目もとが似ていたこと。

タイムカプセルのカセットテープを見つけて、ラジカセで聞いてみたら柴田さんの声が安田君に似ていたことを話す。