忍び寄るモノ


次の日学校に行くとみんなの話は二十年以上前の事件のことばかりになっていた。

教室に入ってもその話がほとんどで左利きの話が聞こえないことに心の中でホッとする。

だけど噂が広がるのはあっという間だから時間の問題かもしれない。

そう思うとモヤモヤした気持ちになっちゃうんだけどね。

奈々ちゃんと別れて席に向かえば隣にいるひまわりちゃんが目をキラキラさせてこっちを見た。

「折笠さんはもう知ってる? 今の事件は幽霊の仕業かもしれないってこと」

「うん。人から聞いたよ。でもまだ分からないことが多くて……」

「折笠さんでもそうなんだー。ワタシもなかなか情報が集まらなくって」

「これじゃあ校内新聞が書けない!」と悔しそうに言うひまわりちゃん。

ひまわりちゃんのモットーは確かな情報を提供すること。

今まで何個かオカルト情報をもらったけど、どれも本当に心霊スポットと呼ばれて何かが起きる場所ばかりだった。

一緒に行った人のうちの誰かが何かを見たり声が聞こえたりしたみたいだから情報は本物で、ひまわりちゃんから情報をもらうのは楽しみの一つになってる。