「さ、ついたぞ。ここだ。」










住宅街の中の結構大きめの家だった。







「すごーい。こんな大きな家パパ大丈夫だったの?」







「まぁなんとかなるだろ。」







そして、家族揃ってご近所さんに挨拶に行くことに。






何件か周り終わって最後の一軒になった。





-ピンポーン-






「はーい?」






「あ、新しくここに越してきたものです。」






「あ、ちょっとお待ちくださいね〜。」








少しして、女の人が出てきた。






「あら、未央さんじゃないの。」






「あら!ここに越してきたの?ちょっと待ってて。」







どうやらママとパパはここの人と知り合いらしい。






「息子の日向と娘の結羅です。覚えてるかしら?」






「あらあら、大きくなって!娘の陽花と息子の柚羽です。」








誰だろうこの人達。








「陽花覚えてるかしら?小さい頃日向くんとよく遊んでたのよ。」






「っていっても日向はもう今年で20歳なんですけどね。柚羽くんも大きくなって!結羅と同い年だからよろしくね。」






「あ、はぁ…。」






全くと言っていいほど覚えていない。
私がこの人と遊んでた?






見た目は、黒縁メガネに黒の短髪。
背は高くて、笑うと八重歯が少し出る。






だけど、その見た目を見ても
何も思い出せなかった。