君は覚えていますか?

桜の雨が降る日だった。

2年付き合った彼女に振られて雨が降る中傘もささずに歩いてる。
きっと俺がアイドルグループKis-My-Ft2の玉森裕太だって丸わかりだよな。

誰も俺に見向きもしないで通り過ぎるだけど君は違ったんだ。

「お兄さん…風邪ひいちゃうよ?」
「えっ?」
「お兄さん…どうしたの?
泣いてるの?
せっかくかっこいい顔してるのにもったいないよ?」
「君は優しいね?」
「そんなこと無いよ?」
そう言うと君は悲しそうに笑った。

「名前は、なんて言うの?」
「紗来」
「紗来…いい名前だな」
「ありがとう、じゃぁねお兄さん」

そう言うと君は去っていった。

あれから俺は、紗来と同じ制服を着た女子生徒を見ると目で追っていた。

君は元気にしていますか?
わらっていますか?

君にもう一度会えることなら会いたい。

もう、会えることなんてないのに。

あれから1年が立った。

キスマイラジオの収録終わり帰ろうとするとガヤに引き止められた