「あんたらいちゃつくなよ〜!」
利美が茶化してきた。
だけど先輩は否定しない。
むしろこいつは俺のものとでもいうかのように
さっきより肩を寄せている。
別に嫌じゃない。
結構嬉しくて、内心ドキドキだったりする。
先輩は、あたしに彼氏がいるって知ったらどうするんだろう。
やっぱり手を引くのかな?
「家まで送る」
先輩が家まで送って来てくれた。
利美にはしないから、あたしは特別なんじゃないかって、少し期待してしまう。
「紗耶香、可愛いし、危ねーからな。」
そう言って頭を撫でる先輩。
それが気持ち良くて、ゆっくり目をつぶった。
あぁ、あたし
先輩が好きだ。
思った瞬間、
唇に柔らかい物があたった。

