誰に無謀と言われようとも、しかしそれでも成し遂(と)げねばならない。
少女からは並々ならぬ決意が感じられる。
余程の事情があるのだろう。彼女が両の手を強く握るその様を、英桃は見逃さなかった。
英桃は手を伸ばし、彼女の握りしめた拳にゆっくりと触れる。
「実はオレ達も故(ゆえ)あって鬼討伐へ向かう途中なんだ。ここで出会ったのも何かの縁。一緒に行かないか?」
英桃は少女の拳を開かせた。
「えっ?」
彼女は、何が悲しくて女の身で足手まといになるだろう自分を共に連れて行くと言うのだろうかと思ったらしい。目を瞬(しばたた)かせ、英桃を見上げた。
そして彼女はこうも思ったに違いない。年の変わらない自分達がなぜ、鬼の討伐に向かうのだろうかと――。
「ちょっと、英桃!!」
英桃に意見したのはやはり茜と南天だった。
しかし英桃は茜と南天の文句を無視し、話を続ける。



