「なあ、さっきの。あいつらといったい何を揉(も)めていたんだ?」
「梧桐様は、都一の力をお持ちだと聞き及(およ)んでおります。そんな御方が今回、鬼討伐に乗り出されると耳にいたしました。わたしも是非ともご同行をお願いしようと思い立った所存(しょぞん)でございます。しかし……」
茜に事情を説明する少女はそこまで言うと口を閉ざし、俯(うつむ)いた。
「断られたのか」
南天が少女の言わんとしている言葉を告げた。
「……はい」
少女が静かに頷(うなず)いた。
「なあ、俺達が言えた義理じゃねぇけどよ、あいつらと同行するのは無謀(むぼう)だと思うぜ? さっきの件でもそうだったけどさ、どうしたってあいつらの物腰からして女子を守るふうには見えねぇよ」
茜が首の後ろを掻(か)きながら、言いづらそうに話した。
「無謀――たしかにそうかもしれません。ですが、ですがわたしは……」



