「おちつけ英桃、ここでいざこざになると厄介(やっかい)なことになるぞ」
何分自分達はまだ戦も知らぬ未熟者。それゆえに誰かの手を借りる必要がある。そう言ったのは他でもない英桃本人ではないか。
英桃の怒りをいち早く察知した南天は、彼の耳元で必死に宥(なだ)める。しかしそれすらも事態は悪化していく。
「ひぃ、ふぅ、みぃ。三人の娘か。なかなかの美形揃(びけいぞろ)いじゃないか」
「おっ、いいなぁ、お前は今夜女を選ばなくともここにおるではないか」
「そうだろう? お主ら、儂が可愛がってやった後にでも順番に回してやろうか?」
「いいのか? それは今夜が楽しみじゃて、のう」
若侍のみならず、志(こころざし)を同じくした梧桐の鬼討伐連中もけたけたと笑っている。
「……三人の、娘……?」
若侍らの品のない言葉は、その場を宥めようとしていた南天さえもを逆上させた。



