「…………」
どうやら南天だけでなく、英桃すらも茜が鬼退治に向いていないと思っているらしい。英桃は必死に笑いを堪えながら、南天に続いて口を開いた。
しかし、英桃の笑いを堪えて告げるその姿が、真剣に話していた茜にとってよけい癪(しゃく)に触る。
「そもそも、どうして英桃がこの村を出ることになるのさ。そりゃあね? 僕たちは男の子で、この村で育った者は皆、鬼退治だってできる。だけど僕たちよりももっと立派な人はたくさんいるだろう? 第一、僕たちはまだ戦場(いくさば)にだって出たことはないし、訓練中じゃないか」
さもありなん。戦場には出たことがないのにどうやって鬼を討ち滅ぼそうと言うのか。
南天はひとしきり笑った後、真剣な面持ちになると、そう告げた。南天には説得力がある。彼は事実を告げていた。



