鬼伐桃史譚 英桃


「…………」

「…………」


 茜の言葉に、しばし三人の間に沈黙という時が流れる。

 ……そして。

 南天は上を向き――。

 英桃は地を向けて口元を隠した。


「っは、あははははははっ!!」


 大声で笑ったのは他でもない。南天だ。


「真剣な顔でいったい何を言うのかと思ったら……っせ、茜じゃ、鬼退治なんて無理!! 誰(たれ)よりも絶対真っ先にやられる!!」

 南天は腹を抱えて笑っていた。

「をい」

 茜は南天の言葉に腹を立たせた。

「あははははっ!! おっかし!! せ、茜が鬼退治だって!! あははははははっ!!」

 南天は緑色に茂っている芝生に何度も拳を叩きつけ、大笑いしている。


「そ、それにね。梧桐様が鬼退治に向かっているって聞いたよ。すぐによくなるよ……き、きっと」