蜘蛛の巣にかかった蝶のようで



私はダッシュで部屋に戻り、カバンを取って家を飛び出した。


「あれ?紅葉?朝ごはんは?」

後ろからお母さんの声。

「…いらない。いってきます。」

ローファーを引っ掛け、走る。

幸也今どこだろう…。

走って走って走って。

あたりを見渡しながら。

見つからない。

私は走る足を止めた。

涙が止まらないんだ。

「…幸也…どこぉ…?」

もう自分でも意味がわからなくなっていた。

いつの間にか足は幸也と2人で歩いた河原に向かっていた。

誰もいない静かな場所。

私は声をあげて泣いた。

しばらくしたその時。