蜘蛛の巣にかかった蝶のようで



ー家に着くとお母さんが麦茶を入れてくれた。

部屋に居てもなんだか座っているのが辛くて、ベッドに横になりながら佳世に全てを語った。

佳世はうなずきながら私の話を全て聞いてくれた。

「……そっか。」

「もう…どうしたら良いか分かんなくてさぁ……。」

「……紅葉……。」

佳世の顔色が急に変わった。

「あのね……言おうか……すごい迷ってたんだけど……。」

今なら何を言われても驚かない。

「うん……。」

「……幸也くん……。この間……女子大生みたいな人と……歩いてた……。」


驚かないと思っていた。悲しみがまた溢れ出した。

「……いつ頃?」

「…………2週間前……かな?」

まだ普通に私の隣で笑っていた。

だから、私の話を最後まで聞こうとしなかったの?
チャンスだと思った?

涙が止まらない。