この人好きだ...


3秒..いや、2秒目があっただけでそう、思った。


これは、一週間前の話。

「かっこいい先輩いないかな〜」
私、滝本柚葉は年上好きの高校1年生。

「そう簡単にいくわけないでしょ〜」
といってくるのは友達の長谷川真知。


「あ、今日保健委員会の集まりあるから、真知先帰ってて〜」

「はいよ〜」

あー、面倒くさい。委員会なんか入んなきゃよかったよー。

だって、保健委員会担当の先生ってめちゃくちゃうるさいって噂の柳橋先生なんだよ(泣)
でも、入っちゃたものやるしかないよな。頑張れ私。


重い足取りで、会議室へ向かうと1人座っている男の人がいる。
綺麗な二重の瞳に吸い込まれそうになった。

その時私は、恋に落ちる音がした。

「あの。その、失礼しますっ」

いやー、やばいよ、あの人かっこいいよ。あー、私きょどっちゃってうわぁ〜

何年生なんだろ。私の学年にあんなかっこいい人いたかな。

ずっと、プリントの整理をしてて見向きもしてくれない(笑)

私がいること、気づいてないのかな。

少しして、続々と人が集まってきた。

「えー、まずは自己紹介からしてもらおう。1年生とは、初顔見せだからな。まずは委員長から


ガタっと立ったのはさっきの人だった。
うおえええ、委員長だったのかぁ〜!あっ、だからあんなに大量のプリントを....


「委員長やってます。3年で、バレー部の春川圭です。えー、よろしくお願いします」

ぱちぱち

やばい、かっこいい鼻血でる。割とマジでね(笑)

そして、ぞくぞくと自己紹介が終わり私の番。

「あの、1年でまだ、天文部ですっ!滝本柚葉ですっ、よろしくお願いします」


あー、どうしてこう、きょどっちゃうんだろう...この上がり症直したいよ...

春川先輩...
変な風に思われてなければいいなぁ。

それで、今日の集まりは終わってしまった。
次の集まりは来週の水曜日ということだ。


これが、私たちの出会いだった。