「私…そんな大事な約束忘れてたなんて…」







「柑菜は忘れちゃうほど幸せな時間を過ごしてたんだよ。」







「…」








「約束なんていらなかったのかもな。指輪、もらったの困ったろ?」








律は…どうしていつも自分のしたことを後悔するの。






私は困ったなんて言ってないよ。








「…困ってないもん。」







「でも、約束なんて忘れてただろ?」







「でも…!!」







「柑菜は、俺の事覚えてた?忘れたことなかった?」







「そんなこと…」








当たり前じゃない。




思ってるけど言えない。
なんで言えないんだろう。







「大丈夫、もう会いになんてこない。」







「律は…、どうしていつもそんなこと言うの?どうして、いつもそうやって突き放すの?」






「柑菜?」







「私はいつだって律を必要としてるのに…!どうしていつもそばにいてくれないの?」







違うこんなこといいたいんじゃない。
止まってよ。






「私は…、律を忘れたことなんて一回もなかったよ!!!昨日会えたのも嬉しかった。今日会えたのも嬉しかった。」







「柑菜、それって…」







止まってよ…!
この関係を壊したくないの!





律にとっていい幼馴染みでいたいの。
律は私のことを恋愛対象には見てない。



どうすることもできないんだよ。







「柑菜。俺から言わせて。」





「…。」