あたしは言いかけた言葉を飲み込んで、山崎君を見た。
「行こう」
表情を変えずに言う山崎君に、あたしは頷くことしかできなかった。
「じゃ、教室……はこれから使う予定だからな。お前たち、好きなところでやっていいぞー」
「え、教室使えないの!?」
「ああ。これから使うからな」
えぇ。
じゃぁどこでやんのよ……
やっぱり帰った方が……
「……行くよ。失礼します」
ペコッと頭を下げて先を歩く山崎くんを、あたしは慌てて追いかける。
行くよって、山崎君はどこか知ってるの?
あ、空き教室とか?
……それにしても、謎が多すぎだよ山崎君。
顔の表情とか変えないし、やっぱりクールなんだなぁ……
そんなことを思ってると、山崎君が階段を上り始めた。
……屋上に続く階段を。

